2016年後半からビットコインの価格は大きく変動していて、概ね上昇傾向。

期間によっては、最大5倍以上の価格上昇を見せたりなど、ビットコインを購入して保有しているだけで、莫大な利益を得ることに成功した人も多く出てきていると思います。

しかしこうした状況だと、たいがい投資への勧誘話が出てくるもの。

「ビットコインで儲かる話があるけど、どうかな」と言われたらどうでしょうか。

今回は、ビットコイン投資の勧誘があった時に、どこに気をつけていけばいいのかについて解説。

投資詐欺の被害にあわないためによく読んでおきましょう。

1.ビットコインの不審な勧誘が急増

国民生活センターは2017年3月「知人からの勧誘、セミナーでの勧誘による仮想通貨の購入トラブルにご注意―『必ず儲もうかる』という言葉は信じないで!―( http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20170330_1.pdf )」という文書を発表。

ビットコインなどの仮想通貨の購入におけるトラブルが増加しているとのこと。

PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)によると仮想通貨に関する相談は、2014年度は194件でしたが、2016年度は634件となっているそうです。

同文書によると、「半年で価格が3倍になる」、「1日1%の利息がつく」と言われて仮想通貨を購入したが、業者が買い取り(出金)に応じてくれないといったトラブル例が紹介されています。

常識的に考えれば、そんなにうまい話はないとわかるはず。

しかしメディアで「大手家電量販店のビックカメラがビットコインでの決済を開始」といったニュースを見ると、「ビットコインはこれから伸びる」というイメージを持ちやすいのも確かでしょう。

2.投資詐欺の勧誘手法

ビットコインをはじめとする仮想通貨の投資詐欺は、仮想通貨投資の知識がない人をターゲットにします。

おかしな点を見抜くためには、よくある投資勧誘の手法を理解していくことが不可欠。

そこで、仮想通貨詐欺の業者が行っている勧誘手法について解説していきます。

口数単位が決められている

「一口10万円で、何口でも買えます」など寄付金のように投資を呼びかける人には注意しましょう。

中には10万、30万、50万、100のプランといった高額勧誘もあります。

実際には、ビットコインに投資できる金額はかなり少額から可能

取引所によって取引できる最低単位は異なりますが、日本の代表的な取引所であるビットフライヤーでは0.005BTCから購入が可能。

これは、仮に1BTC50万円とした場合、日本円で2,500円です。

値上がり額を保証している

「3ヶ月で2倍になる」、「3年保有していれば億万長者」と値上がり額を保証するような投資勧誘をするパターン。

「3ヶ月で2倍になる」、「3年持てばあなたも億万長者!」は営業トークのセリフである場合がほとんど。

実際には、「過去に3ヶ月で2倍になったケースがあった」から「今後も3ヶ月で2倍になる可能性がある」
、「ある人が3年で億万長者になった」ので「あなたも5年で億万長者になる可能性がある」、というのが真相でしょう。

2016年後半以降の状況を見ても、大きく値上がりする可能性があるのは確か。

しかし、2017年9月上旬のように、大きく値下がりすることもあります。

その可能性に投資をしていることを自覚して、ビットコインを購入するのは構いません。

しかし、確実に値上がりする保証は存在しないので、値上がり保証を信じてしまうのは危険でしょう。

代理店による販売

仮想通貨投資セミナーによっては時々、仮想通貨投資の代理店という宣伝が登場することがよくあります。。

結果から言うと、仮想通貨投資には代理店は不要

セミナーの内容で、取引所での取引の方法や投資手法の解説ならともかく、代理店による販売で投資を呼びかけているならば、詐欺と考えていいでしょう。

詐欺セミナーによくあるのは、冒頭でビットコインの歴史や億万長者を生み出した背景などを語り、それなりに夢あるストーリーで盛り上げること。

話に引き込まれず、代理店の紹介があったら途中退場するなりして関わらないようにしましょう。

ポンジスキームの案件

今年に入ってビットコイン関連のポンジスキームと呼ばれる案件に投資をする人がかなり増えて、流行しました。

ポンジスキームとは、「出資された資金を運用して得た利益を、配当金として出資者に還元する」と説明をして資金調達しておきながら、実際には何も行われないこと。

あとから出資をした他の出資者が支払った資金を、そのまま配当金だと偽って先に出資した出資者に支払うことで、資金運用があたかもきっちり行われて利益を出して、それが配当されているかのように偽装している行為のこと。

今年話題のビットコインを利用して、一種のマネーゲームとも思えるこのような投資話が、インターネット上に蔓延している状況にあります。

ビットコイン関連の投資案件の中でごく一部の優良案件を除いて、ほとんどがポンジスキームであると判断して間違いないでしょう。

HYIP(ハイプ)案件

HYIP(ハイプ)とは、「High Yield Investment Program」の頭文字から取り、日本では、「高利回り投資案件」と言われています。

1日に1%〜5%や、それ以上に投資家へ配当。

少ない資金でも高利回り配当を獲得でき、資産を増やしていくことができる投資となっています。

最近ではビットコインを活用したHYIP(ハイプ)投資案件が多く存在。

しかし、通常の投資と同様に投資資金の保証はありません

投資した時点で資金は報酬によって回収していき、投資をした先の会社がうまく回らず、倒産してしまうこともあります。

ですので、すぐに資金をつぎ込まず、投資先の会社についてよく調べるようにしましょう。

3.勧誘されたときに気を付けること

ビットコインの投資案件には、詐欺だけではなく優良案件も存在することもあります。

優良案件に投資していくためには、勧誘された案件について投資すべきものかどうかを判断することが必要。

投資案件について調べていく時に、必ず確認しなければならないのは次の3点。

案件の内容が、法的に健全な手法で運用している
案件を運営する組織の実績がこれまでに十分ある
ビジネスモデルおよび配当の原資がはっきりとしている

これらの条件をすべて満たしているのであれば、詐欺ないしはポンジスキームである可能性は限りなく低いので、投資対象として考えても大丈夫でしょう。

投資というものは自己責任のもとにやるものなので、案件については自分で調べて確かめるようにしましょう。

4.もし引っかかってしまったら

勧誘された投資案件が詐欺だと気づいた場合、弁護士や消費者センターに相談するところ。

しかし、かれらも仮想通貨詐欺の専門家ではないので、実態をよく把握していないところがあり、必ずしも適切なアドバイスを得られるとは限りません。

詐欺かな?と思ったらまずはご自身でインターネットで調べてみましょう

大抵の詐欺案件はすぐにインターネット上に広まります。

その後、どこに問題点があるのかを精査した上で消費者センターや弁護士に話を持ち込むのといいでしょう。

5.一番有効な投資手段

一番簡単なビットコインの投資手段としておすすめなのが取引所で購入すること。

ビットフライヤーコインチェックザイフなどの取引所で購入するといいでしょう。

6.おわりに

以上、ビットコインの勧誘詐欺について解説しました。

「本当にそんな話にひっかかる人いるの?」と思うかもしれませんが、勧誘のプロは話上手。

相談に乗ってもらったりしているうちに、弱みを握られている場合も多いです。

怪しいと思ったらまず、自分で案件を精査した上で、金融庁や消費者センター、弁護士に問い合わせてみましょう。

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