
仮想通貨の中で一番有名なのはビットコインですが、第2のビットコインとして登場したライトコインが注目されています。
聞いたことがあっても、ビットコインの違いやどんな機能があるかなど、わからないという方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなライトコインについて、ビットコインとの比較を交えながらその魅力と将来性について解説していきます。
1.そもそもライトコインとは?
ライトコインとは、いわばビットコインを発展させた仮想通貨。
元々、ビットコインの通貨に対する信頼性という特徴を引き継ぎつつ、取引に時間がかかり過ぎるというデメリットを改善する目的で開発されました。
ビットコインの代わりということでアルトコインと呼ばれ、今ではビットコイン以外の仮想通貨の呼び名になっています。

https://coinmarketcap.com/#JPY
ちなみに、仮想通貨ランキングでは世界流通量第5位の人気があります。(2017年11月16日現在)
2.ライトコインの魅力
ライトコインはいわば、ビットコインの進化形であり、その短所が改善されていることが魅力として挙げられます。
魅力については、次の4つ。
・決済処理が速い
・マイニング方法の簡易化
・埋蔵量と流通量が拡大
・SegWitを導入
決済処理が速い
他国間との決済を行う、また国内のお店で様々な商品の購入、サービスの決済を行うときにとても重要なのが決済スピード。
ライトコインではマイニング技術を簡易化することによって、取引内容の検証時間および取引の決済スピードの短縮を実現。
ビットコインだと通常は10分かかるのに対し、ライトコインは約2分半で行うことができます。
また承認に関しても、ビットコインが10分に対し、完了に要する時間が2分半と4倍の速さ。
こうしたことから、ビットコインより実用的な通貨といえるでしょう。
・マイニング方法の簡易化
マイニングとは新規取引のデータを追加・確認・検証して、コインの数を増やす作業をすること。
ビットコインだとマイニングには高機能なコンピューターと専用の機材が必要。
一方、ライトコインでは個人が使用しているような一般的なコンピューターでも採掘が可能な方式になっています。
またビットコインに比べると消費電力が抑えられ、採掘コストが安いのもマイナー(マイニングを行う人)から好評。
・埋蔵量と流通量が拡大
ビットコインであれば発行総量は2,100万ビットコインと決められており、2140年にはビットコインの新規発行が終了する予定。
それに対してライトコインは8,400万ライトコインとおよそ4倍。
市場に出回る量も多く決済スピードの短縮により活発な取引が期待できます。
ビットコインの4倍も発行総量があることで、ビットコインよりも高騰しにくく、一般の方でも手が出しやすい仮想通貨になっています。
SegWitを導入
2017年4月にライトコインはSegWitを導入しました。
SegWitとは1つの処理を圧縮することで取引の処理にかかる負荷を軽減するためのプログラムのこと。
埋蔵量が多いライトコインではSegWitの導入は必須ではありませんでした。
しかしビットコインが直面する問題への有効な解決策とされるSegWitの導入をしたことで、ライトコインのみならず、ビットコインへの期待も高めた結果になりました。
これに対する市場の反応は非常によく、SegWitの導入の前後にはライトコインの相場は約3倍弱まで高騰しました。
3.ショッピングに使える
ライトコインは Litecoin.com というサイトで利用することが可能。
通貨の送金や売買はもちろん、家庭用品などを購入することができます。
また日本語にもちゃんと対応しているので、英語が苦手な方でも安心。
現在では洋服などの日用品や宝石、オンラインゲームのダウンロードサービスしか購入することができませんが、今後は実店舗を含めますます利用できる範囲が広まっていくことが予想されます。
便利な仮想通貨をお探しの方や実際に仮想通貨を使って何かを買ってみたいという方には、ライトコインがおすすめ。
4.ライトコインのチャート相場・価格推移

https://coinmarketcap.com/currencies/litecoin/
ライトコインは、取引開始当初は50ドルにまで高騰した後しばらく落ち着いた相場でしたが、SegWit導入をきっかけに再び価値が上昇。
2017年12月5日現在、およそ102ドル(約11400円)前後で推移。
チャートを見てわかるように、その価格を着実に伸ばしてきています。
5.購入できる取引所
元々、ライトコインは日本では扱っている取引所がなく、購入したい場合は海外の取引所を使うしかありませんでした。
しかし、最近になってようやく日本の取引所でライトコインを扱う取引所ができました。
国内の取引所でおすすめするのは、次の2カ所。
・coincheck(コインチェック)
・bitFlyer(ビットフライヤー)
・coincheck(コインチェック)
2012年8月に設立されたコインチェック株式会社(2017年3月に改名)により運営されている取引所。
国内の取引所ではいち早く信用取引を導入したことで有名で、クレジットカードを使用して購入することもできます。
国内の決済サービスのなかでは最大のシェアを持っているcoincheck paymentを運営しており、数多くの仮想通貨を扱う販売所サービスを提供しています。
取引手数料 | 0.1%〜0.15% |
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出金手数料 | 400円〜756円 |
入金方法 | 銀行振込、コンビニ入金、ペイジー入金、クレジットカード |
公式サイト | コインチェック |
・bitFlyer(ビットフライヤー)
2014年1月に設立された取引所。
2017年7月にライトコインの取引を開始しました。
2015年1月にはリクルートやGMOのファンドから約1億3千万、8月には三菱UFJキャピタルなどから資金調達を行うなど、日本のビットコイン関連会社の中では一番の資金力があります。
技術面では国内取引所としてはいち早くマルチシグネチャ―を導入したり、高強度のベリサイン次世代暗号を用いたり、資金力を生かしてビットコイン保管に最高のセキュリティ環境を用意。
また通貨の売買や保管だけでなく、受け取ったり、使ったりするサービスも豊富で利用価値の高い取引所です。
取引手数料 | 無料(アルトコインは除く) |
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出金手数料 | 216円~756円(振り込み口座が三井住友銀行の場合は最大540円) |
入金方法 | 銀行振込、コンビニ入金、ペイジー入金、クレジットカード |
公式サイト | ビットフライヤー |
6.今後の将来性は?
仮想通貨業界はまだ市場の規模が小さいため、新しく出た仮想通貨が数週間で大きな価値をつけることがあります。
技術面を考慮すれば、これからライトコインが仮想通貨上位ランキングに入る素質も充分あるといえるでしょう。
現在、アマゾンが決済手段としてライトコインを採用を検討中とのこと。
世界的に有名なアマゾンがライトコイン決済を導入するとなれば、今後ライトコインの取引量は飛躍的に増えることにつながります。
そうするとライトコイン自体の価値も急激に上がるでしょう。
またライトコインは中国人に人気があり、取引高の75%以上が中国の3つの取引所という通貨。
中国国内での需要の増加によって、現実世界の銀同様に価値が徐々に上昇してくこと可能性も。
以上のことから、ライトコインの需要増大の余地は十分にあるといえるでしょう。
7.おわりに
従来、ライトコインは仮想通貨の中でもあまり注目されていませんでした。
しかし、ビットコインの分裂騒動の余波で価値が急上昇してから、その魅力が見直されてきています。
今後の動向に関しては未知数の面がまだ多いので、投資対象としては面白い仮想通貨でしょう。